>2005September 
    Atelier Hana

   
   
 

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このあとアポローは加筆される。
審査員にはエンドウアキコさん がおられる。
エンドウさんの世界に比べると
私の描いた世界はいかほどでもない気がする。
 

2005.9.28  
  子供を寝かしつけたら描こう。そういって子供と一緒に朝まで寝てしまう、
なんてことが続くので完成直前の仕事がなかなかできなかった。
昨日は部屋の隅から引っ張り出してきた額から以前日展に出品した作品を出して
出品用の絵を入れて、カードも貼り付けた。
そして、とうとう禁断の書き直しに取り掛かってしまった。
もう途中でやめるわけにはいかない。
実物を見ながら小一時間。なんとか見られるまでに仕上げていく。
ああ、ダメだ。でも荒い筆が硬さと存在感を出していて遠めで見ると前より良い。
けど、ああっ、近くで見ないで!というかんじ。
このまま出そう。乾燥させるため玄関に裏返して出される。
明日、絵を見てまた愕然とするにちがいない。

昨日、夕方におじゃらさんの絵が届いた。
「花帽子の女」というその小さな絵は彼女が試行錯誤の中から
偶然生み出した作品だそうだ。バラの絵の不出来なものを花瓶の部分を
顔として仕立て直すという発想。スバラシイ。
そして彼女は何作も仕立て直しをしているけれどもその中で一番
魅惑的に思える。彼女がお勧めしていたわけである。
部屋は明るく楽しい雰囲気になる。人物画もいいものだなあ。

失敗作を仕立て直すという考えは新鮮だ。
自由な発想というのは何も最初のアイデアや技法だけではないらしい。
いやはや。
私も考えてみると細部で仕立て直しをすることがあるが、
これほど大掛かりなものもありなのね。
 2005.9.22  
  世界堂出品用はほぼ完成。
よく未発表の作品という制限があるけど、ネットで部分的に
発表したのはどうなんだろうか。大丈夫だろう。

そしてどうも不満で、アポローの側面をすべて描きなおしたいという
欲望が湧いてくる。この時期そんなことしたら間に合わないよ?!
どうしよう。。。。

下のバラの絵を見ていて思う。
つくづく、こんな手の込んだ絵を苦労して仕上げている手法では
売れる絵を何枚も描くというプランは絶望的に思える。

マチスやピカソがああいう路線に転向したのも、
多くの若手アーチストがゲンダイ系絵画なのも解る。

 

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2005.9.21  
  銀座の画廊の売れてる絵をネットで見た。
ものすごく有名な人の絵。売約済み。一方、
若くて発掘されるひとの作品もある。価格は10万以内だったり。

派遣社員が1ヶ月働いて12万ぐらい。市場ではそういう価値なのだ。
人生かけているのに。。。。

そういう状態に適応していくべく努力するか、売れるように自分でやっていくのか。

そんなことをいろいろ考えさせていただけるのも、おじゃらさんに出会えた
おかげかもしれない。

銀座で、4号でも100万円以上しても、売れる絵はすぐに売れていくし、
いくらネットでも1万円でも売れない絵は売れない。というもの。

銀座で4号を100万円で売れるまでは、
そこには挿絵やイラストの仕事、
公募展での受賞歴というものが厳然と存在するわけです。

目的はなんだろう。絵で食べること?
芸術作品を作ろうとすること?

今までは自分の中の芸術的な情熱を昇華させたいということと
自分の特技とが一致したというところで描いていた。

だから次はその仕事が売れて対価が入るということが次なる目標だろうか。
とにかく、1枚は売れたのだから。油絵が10枚、20枚と売れること。
別に銀座で売れなくてもいいのだ、と今は思っている。
とにかく10枚売れようと思ったら、売れそうな大きさの絵を
10枚描かなければはじまらない。
売れなくても描くのが鍛錬というものなんだろう。
出展作品を描きおえたら、それにとりかかろうと思う。

2005.9.21
  毎日、出品用の絵に取り組む日々。バラの花の描き直し。
一日1時間あるだけでこんなにちがう。

法律の資格試験の勉強を6時間も7時間もやってた頃、
いつか経済的に自由になれるんだ、と言い聞かせて毎日過ごしていた。
経済的に自由になれるどころか蓄えと自信と若い日々を無くしてしまった。

絵を描いていると蓄えは増えないがたいして減りもせず、
新境地と実力と自信がわいてきた。(もっとも、夫あっての生活ですが)
それがおカネになるかどうかはわからない。若いかどうかということも関係ない。
夫があるというのもパトロンがいる恵まれた作家と考えれば
それでいいのかもしれない。
(恵まれていないというのがどんなことか身にしみている)

とにかくまた一枚、作品ができてきた。
選考を通るか、賞をとれるかということは、まああまり考えないことにする。
納期があるというのは、集中できるので効果のあることだと思った。

おじゃらさんの手書きポストカードを眺めていて、彼女がのびのびとした
線を手に入れるまでものすごく地道な努力を重ねてきたのだということを
思い出し、励まされもする。

彼女のアトリエでみた「ひまわり」の絵に強烈にひきつけられた。
それにしても彼女のすごいところは具象でありながら強烈に個性的に
デフォルメされているところ。

どうしてひまわりの茎があんなにぐにゃぐにゃなんだ??

どうしてなんていうものはないのだろうけど。


2005.9.15

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  プラス思考というのが重要なのだけど、私はマイナス思考のベテラン。
その時点で何事か成功するのは難しい。
だからプラス思考でいられるときに四倍速くらいで進むように
しなければならないんだろう。

今日は仕上げに向けて午前中から絵に取り組む。
なぜか邪魔をしに来ないわが子。
子供番組に夢中。TVは1時間くらいだけどそれだけでもはかどる。
といっても昨日失敗したのを取り繕うくらい。
午後から丸めた紙と壁に落ちる影を描いていく。
紙の色と細部の秩序に手間取る。 
バーントシェンナを探すのに10分かかる。荷物の山の下。
さすがにルソルバンを使用していく。
2005.9.13  
  おじゃらさんのアトリエにお邪魔する。
おじゃらさんは一軒家を買い取ってアトリエとして使っている。ちっちゃなちっちゃな一軒家。
そこで個展もされる。彼女はさっそく絵の話をされる。
自ら銀座に出かけて勉強もされている。美術界の何がどうなっているのか、を
手探りで掴んでいるひと。私は何にも知らないのでと
にかくふーむ、と感心するばかりである。
銀座の画廊で手に入れた彼女のコレクション(ささやかなものだけど)を見た。
自分の絵と画商つきのプロの作品とどこが違うのか毎日客観的に眺めている。
ということを話には知っていたけど、実際にお話してみてその重要性がわかった。
コレクションの値段は買ったときより値上がりしているそうだ!

大きな絵についての話もした。大きな絵が売れていく話は聞いた事がない。
大きな絵を公募展に出す、それが売れるという道筋はないのだそうだ。
私は大きな絵を描けそうな気がしなかったが、ますますそれをを描く意味はないと思った。
(岡本太郎の絵は巨大だったりするが、マチスの中期の絵は思うよりずっと小さい
中国のアート市場で出る絵は巨大だったりするのは国土が巨大だから?
アメリカのアートも・・・)

一番重要なことはオリジナリティ。そして絵の動き。安定性を含めた将来性。
私の絵は動きが課題。方向性も。オジャラさんの知り合いの人たちは皆
早描きのひとばかりらしい。早描き路線ねえ。
佐伯祐三も早描きのひとだが、たぶんそういうのとは違う気がする。
ずいぶん違う気がする。

銀座の画廊に認められる絵になっても、絵だけでは食べていけないそうだ。
銀座の画廊で扱ってもらえても食べていけないしそこに辿りつくまでも食べていけない
ということなら、画廊で扱ってもらえるまえに絵が売れていくようにする
努力もあってしかるべきかもしれない。悪いことではないと思う。
こ・・構造改革?

もし田舎に引っ込んだらそれだけで銀座への道は絶たれる気がするなあ。
その場合ネットで売れるようにするしかないのだと思う。

オジャラさんの絵が前から一枚欲しかったので、お勧めのひとつを買うことにした。
まだ途中なので仕上げたら連絡してくださるということ。楽しみ。
やはり買うのは小さな絵。

絵を買うためにお金を使ったけれどもなにか、こう、
とてもキレイなお金の使い方をした、というなんともいえない気分だ。
なるほど、この気分はアート作品を買った経験をしないとわからない。
ある意味、病み付きになりそうなものがあるな、と思った。


2005.9.10  
  昨夜はアポローの纏う青を描き込んでいく。手前の段の上での布の秩序に悩む。
なんとか落ち着くように修正。花を描きたす。以上で40分ほど。
1歳の子の昼寝が短くなったのが、つらい。

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2005.9.5

 

  昨夜は世界堂大賞に出す30号を1時間ほど描く。主題を仕上げていく。
台風14号はハリケーン・カトリーナ並らしい。

そういえばギュスターヴモローを見た後、渋谷の町に出ると、
パリのカタコンベ(納骨堂)を出てモダン・パリを歩いているとこんなかんじだろうかと
想像した。(パリに行ったことはありません)
2005.9.3
 

ギュスターヴ・モロー展。渋谷BunkamuraMにて。
私の今描いている絵やアポローのシリーズはほとんどモローの影響。
テーマをギリシャ神話に求めるのは
日本画家が清姫なんかを描いたりするようなかんじだろうか。
精密な下絵と正確な拡大、絵の完成度、有無を言わせぬ迫力。
人物達の夢幻にありながら圧倒的な存在感。
その精緻な仕事を間近に見られたことは本当に勉強になった。
そしてその精緻な仕事と対照的なのが構成画。大胆で重厚。
しかしほとんど抽象画ともいえるそれらがその先にあるイメージの世界を
すでに予見させる力を持っているのだった。
そして帰って自分の絵を見て、それでもまずくはない、と感じた。
もちろんモローと比べようもないが、画家の見えない手が肩をたたいてくれた気がした。
私は私の愛する世界を描いていこう。
(もっとも、まずくないと思った次の日に同じ絵を見て落胆するのだが)

アメリカニューオーリンズではハリケーンで未曾有の大惨事となっている。
人間同士で争っている場合ではない、人間は「自然」と戦争を始めてしまっていたのだろう。
そしてそれは始まったばかりなのかもしれない。

2005.9.2

 

  子供の昼寝中、絵に取り掛かる。30号の描きかけの続き。
世界堂絵画大賞に出す決心をしたから。応募用紙の取り寄せもした。
筆を持って絵の前に立ち、描き始めると集中力が戻ってきた。30分の間に
ずいぶんはかどった。完成には遠い。しかし完成させるという難問を
解決できそうな感覚があった。それだけでも重要な30分だった。
片付けにかかる時間は5分だろうか。このあたりの手際・段取りも改善できそう。

2005.9.1  
  alpahEDIT+がHPmanagerよりすぐれているのは、表(テーブル)の作成編集がしやすい。
表の中で改行するときEnterで真下に開業出来る。
そしてギャラリーで画像を配置するときに飛びがないので簡単。
ただ、行を削除するとき、まずテーブルの中の削除したい行にカーソルを置いて
いちいちテーブル>行設定>行削除を一行ずつ行うのが手間だけど、
テーブル>行削除をプルダウンして左手で「D」指定してやると比較的楽にできる。
行を挿入するときは同じくテーブル内の挿入したいところにカーソルを置いて
>行設定>行挿入>挿入したい行数の設定>OK。
テンプレート専用の保存場所はないけど一般ファイルにテンプレートを作って保存しておくと
ファイル名を変えるだけで楽に作成できる。当たり前の発想だけど楽。
なにより編集画面がみやすい。
というのが際立っている。

 

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